AIを相手に英会話を練習してみたい。ChatGPTにも音声で話しかけられるし、スピークのような英会話専用のアプリもある。ChatGPTだけで足りるのか、専用アプリにお金を払う意味があるのか、比べようとしても両方の説明がばらばらで決めきれない。この記事は、その迷いに答えるために、ChatGPTとスピークの違いを同じ軸で並べたものです。
ChatGPTは何でも話せる汎用のAIで、英会話の練習にも使えますが、何をどう練習するかは自分で決めて頼む必要があります。スピークは英会話の練習のために作られたアプリで、レベル別のカリキュラム、発音や表現へのフィードバック、毎日続けるための仕組みがそろっています。まず無料で試したい人や、練習したい場面がはっきり決まっている人はChatGPT、何から始めればよいか分からない人や発音を直してほしい人はスピークが候補になる、というのが筆者の見方です。料金は、ChatGPTが無料版から使えるのに対し、スピークは7日間の無料体験のあと、月払いなら月3,800円からの有料プランになります(公式ヘルプの掲載価格)。
情報確認日:2026年9月24日
OpenAIのヘルプセンターとChatGPTの料金ページ、スピークの公式サイトと公式ヘルプセンターに書かれている条件を、同じ軸でそろえて比べた解説です。どちらが向くかは、公式の説明をもとにした筆者の提案です。
- スピークの料金は、公式ヘルプ「価格について」(2024年12月16日付の記事)に載っている価格です。実際に適用されるのは申込み画面に表示される金額で、キャンペーンによって価格が異なる場合がある、と公式に書かれています。
- スピークの無料体験は、有料プランの購読を始める形で開始します。無料体験が終わる24時間前までに解約しないと、選んだプランの支払いが始まります。
- スピークはiPhone・iPad・Androidのアプリで使うサービスで、パソコンでは使えないと公式ヘルプに書かれています。
- どちらのサービスも、上達の効果を保証するものではありません。この記事では、公式に書かれている機能と条件の違いだけを比べています。
ChatGPTとスピークは、そもそも何が違う?

ChatGPTは、調べもの、文章づくり、相談など何でも頼めるAIです。音声会話(音声モード)を使えば、英語で話しかけて英語の返事を声で聞けるので、英会話の相手にもなります。ただし英会話のための教材があるわけではないので、「ホテルのフロント係になって」「間違いは最後にまとめて直して」のように、練習の中身を自分で指示します。
スピークは、英語を声に出して話す練習に特化したAI英会話アプリです。公式サイトの説明では、講師の動画レッスンで学び、AIを相手に声に出して練習し、その場でフィードバックを受け、間違えた内容をもとに自分専用の復習やレッスンが作られる、という流れになっています。公式サイトのよくある質問でも、一般的なAIチャットサービスとの違いとして「何をどう練習するかを自分で考える必要があるかどうか」が挙げられています。
言い換えると、ChatGPTは「話し相手」、スピークは「練習の順番まで用意された教室」に近い道具です。どちらがよいかは、自分で練習を組み立てたいか、組み立ててもらいたいかで変わります。
5つの軸で比べると
| 比べる軸 | ChatGPT(音声会話) | スピーク |
|---|---|---|
| カリキュラム | なし。練習する場面や順番は自分で指示する | 超初心者から中上級者までのレベル別カリキュラム、動画レッスン、ロールプレイ |
| 発音・文法のフィードバック | 頼めば表現や文法を直してくれる。発音を採点する機能はヘルプに説明がない | 会話中の不自然な表現をその場でフィードバック。発音コースと発音コーチ機能がある |
| 料金(月額) | 無料版 ¥0、Go ¥1,400、Plus ¥3,000 | プレミアム 月払い3,800円(年払い19,800円)、プレミアムプラス 月払い5,800円(年払い29,800円) |
| 無料で使える範囲 | 無料版で音声会話を制限付きで利用できる | 7日間の無料体験(期間後は自動で有料に)。無料ユーザーはプレビュー機能のみ |
| 続ける仕組み | 英会話向けの仕組みはない | 連続学習記録(ストリーク)、週ごとのリーグ、通知、復習機能 |
| 使える端末 | ウェブ、iOS、Android | iOS・Androidのアプリ(パソコンは不可) |
料金は2026年9月24日に確認した公式表示です。ChatGPTは料金ページ(日本語)の月額表示、スピークは公式ヘルプ「価格について」(2024年12月16日付の記事)の掲載価格で、どちらも税込・税別の記載はありません。
軸ごとの違いを詳しく見る
カリキュラム:自分で組み立てるか、用意されているか
ChatGPTには英会話のカリキュラムはありません。そのかわり、「来週の会議で報告する内容」「旅行で行くレストラン」など、自分がこれから使う場面をそのまま練習できます。練習の質は、何をどう頼むかに左右されます。
スピークは、公式サイトによると超初心者から中上級者まで幅広いレベルに対応したカリキュラムを用意しています。公式ヘルプでは、レッスンは教育の専門家や言語学者などのチームが制作し、AIも使いつつ最終的に人が確認・修正していると説明されています。自分で決めた話題でAIと自由に話す「フリートーク」や、スピークチューターに頼んで話題に合わせたレッスンを作ってもらう機能もあります。
発音・文法のフィードバック:頼んで直すか、仕組みとして返ってくるか
ChatGPTでも「間違いがあったら直して」「もっと自然な言い方を教えて」と頼めば、表現や文法の直しを受けられます。ただし、OpenAIのヘルプには発音を採点・評価する機能の説明はありません。また、音声会話のあとにチャットへ残る文字起こしは逐語記録ではなく、実際の発言と一致しないことがあるとヘルプに書かれています。発音の細かいずれを指摘してもらう使い方には向いていない、というのが筆者の見方です。
スピークは、公式サイトのよくある質問によると、声に出した英語が音声認識で評価され、発音や言い回しへのフィードバックがその場で返ってきます。発音専用のコース「伝わる発音・聞き取れる英語」(初級〜中級、CEFR A2〜B1向け)と、発音コーチ機能もあります。公式サイトでは、目指すのはネイティブのような完璧な発音ではなく、相手に伝わる発音だと説明されています。
料金:ほかの用途にも使うか、英会話だけに払うか
ChatGPTは無料版でも音声会話を使えます。ただし無料版の上限は「制限付き」とだけ公表されていて、何分話せるかの数字はありません。有料のGoとPlusは、直近24時間で3時間まで音声会話を使えます。ChatGPTの有料プランは英会話以外の調べものや文章づくりにも使えるので、すでに契約している人には追加の費用がかかりません。
スピークの有料プランは2種類で、公式ヘルプの掲載価格は次のとおりです。
| プラン | 年払い | 月払い |
|---|---|---|
| プレミアム | 19,800円(1か月あたり1,650円) | 3,800円 |
| プレミアムプラス | 29,800円(1か月あたり2,483円) | 5,800円 |
月払いはアプリ内からの購読だけで選べる、と公式ヘルプに書かれています。1年続けるつもりなら年払いのほうが月あたりの負担は小さくなりますが、1年分を先に払うことになります。プランの違いや解約の手順は、スピークの公式ヘルプセンターにまとまっています。
続けやすさの仕組み:自分で習慣にするか、アプリが後押しするか
ChatGPTには、英会話の練習向けに用意された記録や通知の仕組みはありません。練習の時間を決める、同じチャットで続けるなど、習慣づくりは自分で工夫することになります。
スピークには、何日連続でレッスンを完了したかを記録する連続学習記録(ストリーク)と、近いレベルの最大30人と毎週獲得XPを競うリーグがあります。リーグは設定でオフにもできます。電車の中など声を出せない場所向けに、モデル音声が代わりに話す「今は話せないモード」(「今日のレッスン」で使えます)や、フリートークで文字入力に切り替える方法も用意されています。
使える端末:パソコンで練習したいならChatGPT
ChatGPTの音声会話は、iPhone・Androidのアプリに加えて、パソコンのブラウザ(ChatGPT.com)からも始められます。スピークはスマホ・タブレットのアプリで使うサービスで、公式ヘルプには、パソコンでは利用できないこと、1つのアカウントで最大3台まで同時にログインできること、最低動作環境がiOS 16以上・Android 8以上であることが書かれています。
どちらが向いている?
ここまでの違いをもとにした、筆者の提案です。
ChatGPTが向いている人
- まずはお金をかけずにAIとの英会話を試したい。ときどき練習する程度なら、無料版で足りる可能性があります
- 会議や出張、旅行など、練習したい場面がはっきり決まっている
- すでにChatGPTの有料プランを契約していて、英会話のためだけに別の料金を払いたくない
- パソコンで練習したい
スピークが向いている人
- 何から練習すればよいか分からず、レベルに合ったレッスンを順番に進めたい
- 発音や言い回しを、頼まなくても直してもらいたい
- 記録やリーグなど、毎日続けるための後押しが欲しい
- スマホのすき間時間で練習することが多い
両方を使い分ける方法もある
スピークでレッスンに沿って基礎の表現と発音を練習し、覚えた表現を使って、ChatGPTで自分の仕事や旅行の場面を自由に話してみる、という組み合わせも考えられます。この場合、ChatGPTは無料版にしておけば、追加の費用はスピークの分だけです。なお、人の講師と話すオンライン英会話も選択肢の一つですが、この記事ではAIを相手にする2つに絞って比べています。
ChatGPTの音声会話で英会話を練習する始め方と、場面別のプロンプト例を知りたい方は、次の記事で確認できます。

スピークを試す前に確認すること
スピークの無料体験を始める前に、公式ヘルプに書かれている次の条件を確認しておくと、思わぬ請求を避けられます。
- 無料体験は7日間で、自動で有料に切り替わる:月払いか年払いのプランを選んで購読を始めると、最初の7日間は無料ですべてのコンテンツを使えます。無料体験が終わる24時間前までに解約しないと、選んだプランの支払いが始まります。解約しても、7日間の終わりまでは使えます。
- どのプランで始めるか:プレミアムプラスは、間違いに応じて作られるカスタムレッスンや、スピークチューターでのカスタムレッスンを無制限に使えるほか、個別の学習プランと苦手な部分に絞った学習が加わります。プレミアムでは、カスタムレッスンが1日3レッスンまでなどの上限があります。
- 解約の手順は、申し込んだ場所で変わる:App Storeで申し込んだ場合はiPhoneの設定のサブスクリプション、Google Playで申し込んだ場合はPlayストアの定期購入、公式サイト(Web)で申し込んだ場合はスピークアプリの「メンバーシップを管理」から解約します。
- 解約しても自動では返金されない:解約は次の更新を止める手続きで、返金の申請は別の手続きです。App Storeで払った分はAppleへの申請になります。
機能や無料体験の最新の案内は、スピークの公式サイトで確認できます。無料体験の条件は公式ヘルプ「無料トライアルは可能ですか?」、解約の手順は公式ヘルプ「購読のキャンセル・解約方法は?」に書かれています。
スピークの料金・無料トライアルの条件と、解約の手順を知りたい方は、次の記事で確認できます。

あわせて読みたい記事
ChatGPTで練習する場合に、自分のプランで1日にどれくらい話せるかを確かめたい方は、次の記事を読んでいただくと、プラン別の上限と、上限に達したあとの動きが分かります。

ChatGPTをこれから使い始める方は、次の記事を読んでいただくと、無料版でできることと、会話を学習に使わせない設定の場所が分かります。

参考にした公式資料
- OpenAI:ChatGPT 音声モード(ヘルプセンター)
- OpenAI:ChatGPT の料金
- スピーク:公式サイト(よくある質問)
- スピーク ヘルプセンター:価格について
- スピーク ヘルプセンター:プレミアムとプレミアムプラスの違いは?
- スピーク ヘルプセンター:無料トライアルは可能ですか?
- スピーク ヘルプセンター:購読のキャンセル・解約方法は?
- スピーク ヘルプセンター:スピークアプリの対応デバイスと動作環境
- スピーク ヘルプセンター:連続学習:仕組み・維持する方法
- スピーク ヘルプセンター:リーグとは?
- スピーク ヘルプセンター:スピークチューターとは?
- スピーク ヘルプセンター:フリートーク – キャラクターモード
- スピーク ヘルプセンター:ハンズフリーモードと「話せないモード」について
- スピーク ヘルプセンター:スピークのコンテンツとカリキュラムはどうやって作られているの?
- スピーク:特定商取引法に基づく表示
